生薬種類

生薬種類

山査子(サンザシ)

山査子はバラ科:ミサンザやサンザシの成熟果実を基原としており、消化、止瀉、鎮静薬として、消化不良、慢性下痢、産後の腹痛などに作用があります。脾や胃の虚がある場合、また、胃酸の吐き戻しがある場合は禁忌です。
生薬種類

細辛(サイシン)

細辛はウマノスズクサ科:ケイリンサイシンまたはウスバサイシンの根をつけた全草または根および根茎を基原としており、感冒や喘息、頭痛、鼻炎、歯痛、神経痛などに作用があります。辛散の性質が強く正気を損耗する恐れがあるので、気虚の多汗・陰虚火旺・血虚内熱・乾咳無痰などには禁忌です。
生薬種類

柴胡(サイコ)

柴胡はセリ科:ミシマサイコまたはその変種の根を基原としており、解熱、解毒、鎮痛、消炎薬として胸脇苦満(胸脇部の圧痛)があり、寒熱往来、黄疸、胸腹部もしくは脇下部(月経痛等)の痛みに作用があります。昇発の性質をもつので、虚証の気逆不降や陰虚火旺・肝陽上亢・陰虚津少などには禁忌です。
生薬種類

五味子(ゴミシ)

五味子はマツブサ科:チョウセンゴミシの成熟果実を基原としており、滋養、強壮、虚弱、また鎮咳、止瀉薬として気管支炎、ゼンソクなど痰の多いときや下痢などに作用があります。酸斂ですので、熱邪の喘咳、外感の咳嗽で表裏俱実のとき、麻疹の初期などには禁忌です。
生薬種類

胡麻(ゴマ)

胡麻はゴマ科:ゴマの成熟種子を基原としており、虚弱体質や高齢者、病後、腸燥便秘などに作用があります。目立った禁忌はありません。
生薬種類

牛蒡子(ゴボウシ)

牛蒡子はキク科:ゴボウの成熟果実を基原としており、涼性の解表・解毒薬として風熱型の感染症や扁桃炎、麻疹の初期、咳嗽、皮膚化膿症などに作用します。寒性で滑利通便するので、脾虚の水様~泥状便には禁忌です。
生薬種類

呉茱萸(ゴシュユ)

呉茱萸はミカン科:ニセゴシュユ、ホンゴシュユの未成熟な果実を基原としており、厥陰肝経の主薬とされ、温裏・疏肝・止痛の効能があります。とくに嘔吐や頭痛などにも作用があります。寒湿や気滞がないもの、陰虚有熱には禁忌です。
生薬種類

牛膝(ゴシツ)

牛膝はヒユ科:イノコズチ属植物あるいは同科の根を基原としており、婦人科疾患や関節痛、打撲、神経痛、足腰の筋肉の萎弱や疼痛などに作用します。脾虚の泄瀉・夢精滑精・月経過多・妊婦などには禁忌です。
生薬種類

牛黄(ゴオウ)

牛黄はウシ科:ウシの胆嚢中に生じた結石を基原としており、苦涼で芳香を有し、涼肝嶋風定驚と清心開襲甜淡の効能をもつので、熱病神昏講語・中風疾迷昏蕨・癩病発狂・驚風抽揺などに作用します。単なる中経中絡で、四肢の不随・顔面神経麻痩・知覚低下などを呈しているときに用いると、邪を裏に陥入させて病状を悪化させるおそれがあるため、禁忌です。
生薬種類

厚朴(コウボク)

厚朴はモクレン科:カラホウおよびその変種の樹皮を基原としており、腹部膨満感や消化不良、嘔吐、悪心、下痢、喘息、咳嗽など消化器疾患だけでなく呼吸器疾患にも作用します。温燥に偏し行気の力が強いので、内熱津虚・脾胃気虛、妊婦の方には禁忌です。
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